アメリカ横断鉄道の旅（前半、鉄道編）

前回、アメリカの大都会ニューヨークを旅行しました。　ニューヨークは世界中から人が集まるパワフルな街でした。　今度はアメリカの田舎を見てみたくなりました。　そこで、鉄道でアメリカを横断してみることにしました。　選んだのはシカゴからサンフランシスコまで走るカリフォルニアゼファー号という歴史のある人気列車です。　列車は乗客も乗務員もとてもフレンドリーでみんな楽しんでいる感じでした。

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　（　移　動　日　）

今回のコースは大雑把に言うと、まず飛行機でシカゴに行き、列車でアメリカを横断し、サンフランシスコから飛行機で日本へ帰ります。

今回も成田からANAで行く事にしました。

シカゴの街が見えてきました。　郊外の住宅街のようです。

シカゴ空港に到着しました。　ここからは列車で市街地に向かいます。　駅は空港正面を真っ直ぐ行ったところにあって、地下道でつながっていました。

列車でホテルに一番近い駅まで行き、そこからホテルまで歩きました。　日本の猛暑から来たので、シカゴの夕方は涼しくて心地よいです。　面白い信号機がありました。　５灯もあります。　下の２つは矢印信号でした。

シカゴの街は高架鉄道が発達しています。

ホテルに荷物を置いて、ちょっとシカゴの街を散策します。

これが、明日カリフォルニアゼファー号に乗車する「ユニオンステーション」です。

中は伝統のある豪華な造りになっています。

カリフォルニアゼファー号のポスターもありました。

駅の２階にフードコートがあったので、ちょっと歩いてみました。　美味しそうなチキンライス($11.45)がありました。　機内食を２回も食べて、そんなにお腹が空いていなかったけど、美味しそうだったので食べてみました。　見た目どうり美味しかったです、　下のメインの所にライスとチキンが入っており、上の区分けされた所にも野菜とチキンが入っています。　チキンの量がめちゃくちゃ多いです。　メインの所だけでライスとチキンのバランスがちょうど良かったので、区分けの部分は多すぎでした。　さすがアメリカサイズ。

続いて、高さ５２７mの「ウィリスタワー」($24)に上ってみました。　夜景が綺麗です。　ニューヨークのようなビルの夜景も綺麗ですが、シカゴの夜景は道路のライトがずっと真っ直ぐ続いていて、SF映画に出てくるような未来都市ような感じにきれいでした。

ここは多分足元がガラス張りで下が丸見えの場所です。　人が多すぎて行列ができていて近づけなかった。

ホテルに戻ります。　高架鉄道の下はこんな感じです。

　（　1　日　目　）

今日の予定は、カリフォルニアゼファー号が午後２時に出発するので、昼頃までは市内を散策してみようと思います。

朝のシカゴの街。　今日も良い天気です。

ミシガン湖に昇る朝日です。　天気が良くて綺麗に見えました。　早起きした甲斐があった。　スタートからこんなに綺麗な景色が見られて、良い旅行になりそうです。

クラウドゲート。

朝日を浴びる高架鉄道。

シカゴにもトランプタワーがありました。

水辺にあるアップルストア。

立体駐車場です。　ペダル踏み間違えたら真っ逆さまです。　上層階は高級マンションのようでした。

「シカゴシアター」

ルート６６の出発点です。　あの歴史的な道路はここから始まっているのですね。　でも、シールベタベタ貼られて、無残な姿です。

そろそろホテルに戻り、チェックアウトして駅へ向かいます。

ここでアムトラックのチェックインをします。　入って右のカウンターでチェックインし、左のラウンジで出発を待ちます。

ネット予約して、メールで送られてきたeTicketをプリントしておきました。　チェックインでそれを見せたら、それがそのままチケットになりました。

ラウンジ内部です。　入ってすぐは食堂みたいになっていて、自由に飲み物や軽食を食べられるようになっています。

奥はゆったりとした待合室です。

２時発のカリフォルニアゼファー号も表示されています。

発車３０分前に待合室に案内放送が入りました。　いよいよ乗車します。

これが４０００kmを走りきる強力な機関車です。　２両で引っ張っていきます。

これがこれから３日間過ごす部屋です。　夜にはベッドになります。　そんなに広くはないですが、足も伸ばせてちょうど良い広さです。　狭いですが服をかけられるクローゼットやハンガーもあります。　一応座席２つに２段ベッドですが、ここに２人だとちょっときついかもしれません。　ちなみにこの部屋のロックは個室トイレのような感じで中からしか掛けられません。

コンセントも常備されています。　アメリカのコンセントは日本と同じなのでそのまま使えます。

発車しました。

貨車も落書きされています。

車窓風景を動画で撮りました。youtubeで見られます。　上の写真をクリックしてください。

ここが「ラウンジカー」の展望席です。　窓が屋根まで回り込んでます。　　　１階はスナックコーナーで売店とテーブル席があります。

ここが「ダイニングカー」です。　たぶん１階が厨房になっているのだと思います。　寝台車の人は食事もついています。　ディナーの時間は午後６時からと７時１５分からの２通りあり、車掌さんが聞きにきます。

ミシシッピ川を渡ります。

夕食の時間になりました。　食堂車は基本相席です。　自分の英語力は喋る方は自分の言いたいことが何とか伝えられるようになってきたけど、聞く方がイマイチです。　４人がけのテーブルにもう他の３人はついていました。　とりあえず「ハロゥ」と言いながらテーブルにつきました。　そうしたら、いきなり隣の席の人がすごい笑顔で握手をしてきます。　ものすごくフレンドリーです。　３人ともすごくよく喋ります。　会話に全然ついていけません。　１人アジア系の人がいて、たまにゆっくりした英語で話しかけてくれて、自分もちょっと会話に入れました。　注文伝票に自分の部屋番号と名前を書くのですが、名前が見なれないので、太った明るい黒人のウェイトレスが名前を聞いてきます。　「ト　シ　ア　キ」とゆっくり話してみました。　結局自分の名前は「トシ」という事になり、それ以降食堂車を通りがかって顔を見かけるたびに「トシ」と声をかけてくれました。

これがディナーのメニューです。　２つ目のステーキにしました。　ステーキが食べたかったし、他のものは何が出てくるかすぐにイメージがわきませんでした。

同じテーブルの人もステーキを注文していて、焼き加減とライスと言っていたので、自分も同じように「ミディアム」と「ライス」を続けて注文してみました。　料理はこれが出てきました。　本場の厚めのステーキは周りはしっかり焼けているのに中は赤みがかってジューシーで、柔らかいのに歯ごたえがあって美味しかったです。

僕は今までアメリカではファーストフードやフードコートばかりで食事をしていて、食事でチップを払ったことがありません。　チップは食事をテーブルまで運んできてもらうようなレストランタイプの店では必要なようです。　みんなどうしているのだろうと食事終わり頃周りを見てみると、各テーブルの人数分の１ドル札がまとめて１箇所に置かれていました。　自分のテーブルも３人のうちの代表が１ドル札３枚を置いているようでした。　自分も１ドル札を置いてきました。　チップは慣れてなくて、ルールがよくわかりません。

座席をベッドにしてもらいました。　快適です。

　（　２　日　目　）

今日はいよいよロッキー山脈越えになります。

自分の乗っている車両の後ろが食堂車でその後ろが展望車です。　朝、ちょっと展望車へ行ってみようと食堂車を通り抜けようとしたら、昨日のウェイトレスが「トシ　おいで」と手招きをして丁度一つ空いていた席で朝食を取る事になってしまいました。

これが朝食のメニューです。　朝食の心の準備が出来てなくて、適当に２番目の「コンチネンタル　ブレックファースト」というのにしてみました。

出てきた料理はこれです。　右の白いのは味の全く無いおかゆみたいなもので、めちゃくちゃまずかったです。　何か味を付けたかったけどかけるものが何もなく、まずいまま我慢して食べました。　周りの人はオムレツやスクランブルエッグなど美味しそうなものを食べていて、これは大失敗でした。

大きな街「デンバー」に到着しました。　ここはしばらく停まるようです。　ちょっと外に出てみました。　ここから景色の良い所を走るからか、窓を掃除してくれました。

いよいよロッキー山脈越えに入ります。　動画も撮影しました。(写真をクリックすると見られます）

ロッキー山脈の綺麗な渓谷沿いを走ります。　ダイナミックな走行風景です。

●渓谷沿いを走る動画です。（（写真をクリックすると見られます）

川遊びをしている人がたくさんいました。

これがランチメニューです。　無難に３番目の「ナチュラルアンガスバーガー」にしてみました。

このハンバーガーは美味しかったです。

対向列車との行き違い。

赤土の山。

岩の壁ギリギリを走ります。

山間の町、「グレンウッドスプリングス駅」に停車。

山から煙が上がっています。　どうも噴火ではなく山火事のようです。　カリフォルニアの山火事、日本でもニュースで聞きます。

「グランドジャンクション駅」に停車。

ちょっとグランドキャニオンみたいな風景になってきました。

今日の晩ごはんはメニューを使わず「ステーキ」と注文してみました。　ライスが無いかわりに大きなポテトが丸ごとのっていました。

アメリカの大地に夕日が沈みます。

　（　３　日　目　）

今日はいよいよサンフランシスコに到着します。　午後４：１０にサンフランシスコ郊外のエメリービレ駅に到着します。　その後バスに乗り換え、市内に入ります。

今朝の朝食です。　昨日はメニュー２番目の「コンチネンタル」にしたら大失敗だったので、今日は無難に４番目の「スリーエッグオムレツ」にしました。　これはめちゃくちゃ美味しかったです。

また大平原をひたすら走ります。

「リノ駅」です。

今頃気づいたのですが、綺麗な景色の場所では車内放送で案内していました。　綺麗な湖がみえました。

個室は車内でパソコン作業をするのに最適です。　写真撮っただけでしてないけど。

この列車最後の食事です。　昨日食べたハンバーガー美味しかったので、また同じのにしました。

大きな街「サクラメント駅」に到着しました。　かっこいい駅舎があんなに遠くにあります。　移動が大変そう。

これが列車の一番後ろです。　通路の扉がむき出しになっています。　ここからだと後ろの風景がよく見えそうです。　ちょっと走行中も見てみたかったのですが、自分の部屋から遠すぎるのでやめました。

「マルチネス駅」

海が見えました。　太平洋側に出たようです。　この列車の旅ももうすぐ終わりです。

終点のエメリービレ駅まであと１区間ぐらいの所で急に列車が止まってしまいました。

赤いマークが終点のエメリービレ駅で、今は上の青丸にいます。

気の早い人はもう降りる準備をしていたのですが、動く気配がないので、荷物を置いてみんな部屋に戻ってしまいました。

１時間弱ぐらい止まっていて、やっと動き出したら、またすぐに止まってしまいました。

結局１時間２０分遅れで終点の「エマリービル駅」に到着しました。

ここからこのバスで市内に入ります。

バスに乗車完了。

高速道路で市内入り。

バスで本当はフィッシャーマンズワーフまで行って、ちょっと観光してからホテルに行こうと思っていたのですが、バスがホテルに結構近い位置に停まったので、ここで降りてとりあえずホテルに行く事にしました。

サンフランシスコの街、きれいです。　どうも地下鉄で２区間でホテルの近くまでいくようなので、地下鉄で行く事にしました。　サンフランシスコの地下鉄は初めてです。　券売機でゆっくり操作していると後ろから女性の声がします。　「そこ、お札があまり入らないでしょう。」　日本語です。　「空港まで買いたかったけど、お札が少ししか入らなくて買えなかったから隣で買った」と言っていました。　「どこまで行くの？」と聞かれて、まだ降りる駅名を調べてなかったから、ホテルの近くにある「ユニオンスクエアパーク」に行くと答えました。　「ユニオンなら6.5ドルね」と素早く料金を調べて教えてくれました。　その人もカリフォルニアゼファー号に乗っていたようで、「あれは腰が痛いだけで時間の無駄だ」と言っていました。　自分は「色々な素晴らしい景色をたくさん見られて良かった」と言ったら、その人は「前に同じようなルートを車で走ったことがあって、景色は同じようなものだった」と言っていました。　その人は、今アメリカ東部から西海岸に着いたばかりなのに「今から東海岸のボストンまで飛行機で飛んでミュージカルを見に行く」と言っていました。　めちゃくちゃパワフルな行動力です。　プラットホームに降りて行くと丁度列車が来ていて、女の人が「私はこちらでユニオンはそちらよ」と今来ている列車を指します。　ありがとうございますとお礼を言ってその列車に乗りました。　扉が閉まり、列車が発車しました。　列車が動き出して気づきました。　いや違う、自分の行きたい方向は空港と一緒だと。

この地図ピンクの線を通ってエメリービレまで来ました。　そこでバスに乗り換え緑の線を通って市内に入りました。　自分の行きたいところはその左の赤印です。　地下鉄を逆に乗ってしまったので地図右の青丸まで、エメリービレ駅の近くまで戻ることになってしまいました。

なぜこんな事になってしまったか考えてみました。　切符を買うとき行き先を聞かれて、僕が降りる駅名を知らなくて、公園名を言ってしまったからで、プラットホームで乗り間違えただけではなく、そこから全ての歯車が狂っていたようです。赤丸Embarcaderoにいて、青丸Powell Stに行きたかったのに、オレンジUnion Cityに行くと思われてしまい、緑丸West Oaklandまで来てしまいました。